インプラント 費用の専門家の意見
「びっくりするぐらい重症の子どもを預かったのは1〇年前。
半年間だけだったんだけど、とにかく、米、小麦、大豆、卵、魚、牛乳、海藻もダメだったんですよ。
食べられるものはアワ、ヒエ、菜っ葉、片栗粉だけ。
若いお母さんって、くず湯の作り方を知らないでしょう。
うちの若い保母も知らなくて、一応教えてあげたけど、まずそうなくず湯を食べさせていたわ」当時、除去食についてほとんど知られていなかったなか、保育園の給食のオバチャンが相当、がんばった。
「だいぶ年輩の人でしたが、まさに体で覚えていったという感じ。
食材だけでなく、まな板、包丁、鍋、フライパンも、他の子どもの分と絶対に分ける。
調理道具の目に見えない小さなキズから、大豆油のタンパク質が入ったりするためなのね。
徹底してがんばったオバチャンはエラかった」しかし、失敗もあった。
「もやしを食べさせると湿疹が出て、ああ、もやしは大豆だったのかと気づいた。
冷蔵庫に卵を入れると卵は生きているから、他の食品に成分がくっついて、それで湿疹が出たり。
アトピーってどういうものかを全部その子に教えてもらいましたね」Kさんも子ども二人がアトピーだ。
「次男のKは六ヵ月ごろ、離乳食の豆腐をひと口食べさせたら、湿疹とじんましんが出て、病院に連れていきました。
長男のHもよく鼻血や結膜炎、中耳炎になっていたので、二人いっしょに検査したんです。
すると、どちらも食物アレルギーと診断されました」それから、毎朝五時に起きて除去食の弁当作りが始まった。
「若いから、できたんだねえ。
保育園にはH以外に弁当持参の子どもが二人いて、三人の母親が当番制で弁当を作っていたのね。
一つ作るのも三つ作るのも手間は同じだし、その分、三日に一回なら楽じゃない。
ところが、一人の子のお母さんが亡くなってしまってね。
もう一人のお母さんと相談して、その子の弁当を作っていたのよ。
お父さんに言うと気がねするだろうから内緒でね。
たいへんなときこそ、苦しい者同士で助け合いたいし」後になってそれを知ったお父さんから中元や歳暮をいただいたり、おじいちゃんからはていねいな手紙が送られてきた。
そして、Kさんの弁当作りは保育園から小学校へと代わった。
みんなが給食を食べているのに、ひとり弁当を食べるHくんを心配して、主治医に手紙を書いてもらい、担任に渡した。
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